英詩と日本詩人 |
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... 行く半夜の影を惜み,らく自然の快楽の得たさ見たさ,うかが燭とり窺う吾を何と,こ此は又おどろき飛びて行くか。さば今隠れむ,またも細く,かまど唱えよに君が歌を。◇薄田泣菫(明治 10 年・ 1877 昭和 20 年・ 1945 )詩集「ゆく春」(明治 34 年) ,同「二十 ...
... 行く半夜の影を惜み,らく自然の快楽の得たさ見たさ,うかが燭とり窺う吾を何と,こ此は又おどろき飛びて行くか。さば今隠れむ,またも細く,かまど唱えよに君が歌を。◇薄田泣菫(明治 10 年・ 1877 昭和 20 年・ 1945 )詩集「ゆく春」(明治 34 年) ,同「二十 ...
Page 184
... ゆく,どこ男と女とを私は運ぶ何所に行くのにもそれを運ぶ,のがず誓っていふ、私には彼等から遁れる術がない,私は彼等で一杯だ,その代り彼等も私で一杯にしてやる。)二なんぢ汝大道よ私はお前の上に立って見廻はして見る!すべにあるのがお前の凡てゞはない ...
... ゆく,どこ男と女とを私は運ぶ何所に行くのにもそれを運ぶ,のがず誓っていふ、私には彼等から遁れる術がない,私は彼等で一杯だ,その代り彼等も私で一杯にしてやる。)二なんぢ汝大道よ私はお前の上に立って見廻はして見る!すべにあるのがお前の凡てゞはない ...
Page 218
... ゆく。このふた月あまり私はただ静かに自分自身の心を観照して,燃え狂った煩悩の花壇から幽かな銀色の蟲の音を拾ってゆく...。私の目下の一大事は驕奢な貴公子の生活を羨む事でもなく,また華やかなバンドマンの歌劇を観にゆくことでもない。...。そうして ...
... ゆく。このふた月あまり私はただ静かに自分自身の心を観照して,燃え狂った煩悩の花壇から幽かな銀色の蟲の音を拾ってゆく...。私の目下の一大事は驕奢な貴公子の生活を羨む事でもなく,また華やかなバンドマンの歌劇を観にゆくことでもない。...。そうして ...